プロジェクト管理はどのように行えばいいのか?

プロジェクト管理はどのように行えばいいのか?

「プロジェクト管理って何から手をつけていいの?」
「プロジェクト管理ってどうやればいいの?」

プロジェクト管理を初めてやることになった場合、何から手をつけていいのか分かりませんよね。しっかりと順序立てて教えてもらえる機会も少ないのではないでしょうか。

また、プロジェクト管理はどのようにやればいいのかと調べるタイミングのほとんどが、往々にして早急にプロジェクト管理を理解しなければいけないタイミングです。

そこで、この記事ではプロジェクト管理の進め方を解説します。また、合わせてプロジェクト管理を行う上での注意点なども紹介します。

 
~目次~
プロジェクト管理の進め方
プロジェクト管理における見積もりの方法と重要性
プロジェクト管理で利用される手法
プロジェクト管理の注意点
適切にプロジェクト管理を行った時の効果
まとめ

 

プロジェクト管理の進め方

すぐにでもプロジェクト管理を進めなければならない状況であれば、ひとまず、何から手をつければ良いのかを知りたいですよね。ここでは、プロジェクト管理をステップに分けて紹介します。

 

ステップ1:プロジェクトの目標を明確化

プロジェクト管理を進めるに当たって、まずはプロジェクトの目標を明確化しましょう。目標が明確になることで、チームメンバーの指針とすることができます。また、共通認識を持つことで、チームとしての一体感が生まれ、士気があがる効果も期待できます。

さらに、目標が明確になれば、タスクの優先順位を決めることができます。優先順位が決まれば、人材のアサインや予算の分配も適切に行えます。重要なポイントや注意すべき点が可視化されることで、人材や予算運用の最適化が目指せます。

目標を明確にするためには、プロジェクトの目的を振り返りましょう。なぜ、このプロジェクトは立ち上げられたのか、どのような成果を求められているのかを考えることで具体的な目標が見えてきます。

 

ステップ2:タスクの洗い出し・整理

プロジェクトの目標が決まったら、次にタスクの洗い出しと整理です。目標達成のために実施しなければならない事をタスクとして洗い出していきます。タスクの洗い出しを行うことで、プロジェクトの全体像を把握することができます。プロジェクトを進めるに当たって必要なタスクが可視化され、ゴール(目標)までの道筋が見えるようになります。

また、タスクを洗い出すことで、何を優先的にやらなければならないのかなどが見えてきます。タスクの親子関係の把握にも繋がり、先に処理しなければならないタスクがわかるようになります。そうすることで、無駄のない作業進行を考えることができるようにもなります。

 

ステップ3:リソースの割り当て

タスクが洗い出せたら次はリソースの割り当てです。まずは、洗い出されたタスクに対して利用できるリソースを明確にしましょう。どれくらいの人員を割り当てることができるのか、どれくらいの資金を使うことができるのかなどです。

利用できるリソースが把握できたら、それぞれのタスクに割り当てます。

・このタスクは〇〇さんに担当してもらう
・このタスクには〇〇名の人員が必要だ
・このタスクを外注するには〇〇円必要になる
・このタスクには〇〇の利用が必要だ

リソースをしっかりと割り当てることで、効率的なプロジェクト進行が望めます。

 

ステップ4:スケジュールの作成

リソースの割り当てができた次は、スケジュールの作成を行います。まずは、プロジェクト全体の締切日が決まっている場合は、その日から逆算してスケジュールを立てていきます。締切日までにタスクを全て完了させるためには、どのタスクをいつまでに終わらせなければならないかをスケジュールに当てはめていきます。

カレンダーによる管理もできますが、エクセルなどで専用の管理表を作るのがおすすめです。プロジェクト管理で良く用いられるのが、WBSやガントチャートと言われるものです。また、締切日が決めづらいようなこともあると思います。その場合は、施策開始日や成果物を完成させる日をひとまずの締切日としておくと良いでしょう。

 

ステップ5:進捗管理

スケジュールが完成したら、いよいよ進捗管理のスタートです。立てたスケジュール通りにタスクの処理が完了していっているかなどを随時確認します。スケジュールに遅れが出たり、コストがオーバーしそうな場合は、都度調整する必要があります。

プロジェクトの進捗において、進捗管理は大変重要です。スケジュールを作成して、それを各メンバーに共有すれば完了というわけではなく、予定していたスケジュール通りに進捗しているか、しっかりと管理しなければならないのです。

また、立てたスケジュール通りに進行させるためには、都度の確認も必要ですが、何よりもスケジュールの精度が大切です。そして、スケジュールを精度の高いものにするには、個々のタスクにかかる時間やコストを見積もる力が必要になります。

 


 

プロジェクト管理における見積もりの方法と重要性

プロジェクト管理において、進捗管理を上手く行うためには、事前に作成するスケジュールの精度を上げることが重要です。そして、スケジュールの精度を高めるためには、それぞれの見積もりを正確に行う必要があります。

 

タスク作業時間の見積もり


それぞれ洗い出したタスクについて、どれくらいの時間で作業を完了することができるかを正確に見積もることで、スケジュールの精度を上げることができます。タスクの作業時間を正確に見積もるためには、実際に作業しているメンバーにヒアリングを行うなどの事前調査が必要です。

もしくは、日頃から工数管理などを行うことによってデータを貯め、そのデータを元に作業時間を割り出すなどの方法も考えられます。また、タスクは誰が処理するかによっても作業時間は変わってきます。

そのため、タスクの作業時間を見積もる際は、誰が行ったとしても大きくズレがないような時間で見積もる必要があるのも事実です。

 

人材の見積もり


次に、洗い出したタスクを何名のチームメンバーで処理していくかを考えなくてはいけません。そのため、メンバーそれぞれの能力を把握する必要があります。
個々が持っている能力に照らし合わせ、洗い出したタスクにアサインできるかどうかを判断する必要もあります。

また、1つのタスクに対して何名で作業するかでも作業時間や作業完了のタイミングが変わります。スケジュールが短く限られている場合、時間がかかりそうなタスクを2名がかりで行うなども考えられます。

しかし、必要以上の人材をアサインしてしまい、結果的に手が空いてしまう人が出てしまってもいけません。本来であれば、別のプロジェクトなどで活用できたはずの人材を余らせてしまうのは、人件費の観点から見ても会社にとってはマイナスとなってしまいます。

そのため、チームメンバーが今どのような業務を行っているのか、どのような業務経験があ
るかを確認し業務能力(スキル)を把握する必要があります。

 

コストの見積もり


プロジェクト管理においては、コストもしっかりと管理する必要があります。どれくらいの資金リソースがあるのかを把握するのはもちろん、プロジェクト完了まで資金が底をつかないように管理していくことも大切です。

どのタスクにどれくらいのコストがかかるのかを事前に見積もり、計画的に資金を利用していく必要があります。

コストの見積もりを間違えてしまうと、途中で資金が足りなくなってしまいプロジェクトの進行に支障をきたしてしまいます。

どのタスクにどれくらいのコストがかかるかについては、ひとまず過去の似たようなプロジェクトを参考にすると良いでしょう。もしくは、具体的に発注先を探し、見積もりをお願いする方法もあります。

また、意外と見落としがちなのが人件費です。人件費は、プロジェクトメンバーそれぞれの稼働コストを割り出し、稼働の時間に合わせて人件費を算出していく方法があります。

1日あたりの稼働コストを割り出し、アサイン日数によって人件費を算出していくなどの方法があります。 

 


 

プロジェクト管理で利用される手法

ここからは、プロジェクト管理を行うに当たって、主に進捗管理の際に使われる具体的な手法を紹介します。

 

ガントチャート

ガントチャートとは、タスクと担当者の一覧、また、それを実行する日時を棒グラフで表現したスケジュール表のことを指します。

ガントチャートは、タスクや担当者、進捗状況を一目でわかるだけでなく、スケジュールが棒グラフで表現されるため、スケジュールの流れが直感的にわかるという点が便利です。締切日までのスケジュールの流れを把握したい時におすすめです。

 

カンバン方式

カンバン方式とは、トヨタ自動車が生産管理方式としている「かんばん方式」を一般企業向けに応用して作られたものです。

タスクの進捗状況をわかりやすく管理するためのもので、「作業前」「作業中」「作業完了」という3つの枠を用意し、個人のタスクをそれぞれの中に入れていくというものです。

一度に全てのタスクの状態が把握できるという点がメリットです。

 

WBS

WBSとはWork Breakdown Structureの略で、プロジェクト全体を細かい作業にまで分解して管理する構成図のことを指します。「作業分解構成図」とも呼ばれることもあります。

WBSはタスクを作業単位で漏れなく洗い出す必要があるため、全体の作業工程を把握するのに役立ちます。
また、それらの進捗も管理することができるので、細かい作業の進捗状況まで追うことが可能です。

ガントチャートと組み合わせて利用することで、視覚的にもわかりやすい管理表を作成することができます。


 

プロジェクト管理の注意点

プロジェクト管理を進めるにあたって注意が必要になる点もあります。意識しなければ気づけないことが多いので、しっかりと確認しておきましょう。

 

前提条件の確認漏れ

プロジェクトを管理していく上では、前提条件もしっかりと確認しておきましょう。前提条件とは、納期、コスト、品質、リスク、チームメンバーなどです。

プロジェクトは、前提条件の中で計画を立てたり、スケジュールを立てたりします。前提条件が崩れるようなことがあれば、立てた計画も同時に崩れてしまいます。

そうならないためにも、プロジェクトの計画前に前提条件をしっかり確認する必要があります。

 

プロジェクトの目的とゴールが見えていない

プロジェクト管理における課題を抱えている場合は、プロジェクトそのもののあり方から見直した方が良いケースもあります。

今、進めようとしているプロジェクトの目的やゴールは明確になっているでしょうか。企業で働く場合、与えられた条件でプロジェクトがスタートすることがほとんどです。そのため、事前に目的とゴールを明確に定義する機会というのが意外とありません。

目的とゴールが定まっていなければ、プロジェクトメンバーの統制が取れなくなってしまいます。作業効率も悪くなり、最悪の場合、プロジェクトの目的も達成できなくなってしまいます。

 

ゴールに向かって行うことが不明瞭

目的とゴールを明確に定義する機会と同様に、その目的とゴールに向かって「何を行うか」についても、しっかりと洗い出せているかどうかにも注意が必要です。

「何行うか=タスク」がしっかりと洗い出せていなければ、プロジェクト進行中にもかかわらず「行わなければならないタスク」が追加されることになります。そうすることで、スケジュールの大幅な変更や遅延を招いてしまいます。

また、その洗い出したタスクについて、プロジェクトメンバーにしっかりと共有できているかもポイントになります。

 

情報共有・コミュニケーションの不足

プロジェクトを進捗管理していくには、プロジェクトメンバーとの情報共有やコミュニケーションにも注意が必要です。プロジェクトマネージャーとメンバー間の情報共有はもちろん、メンバー同士の情報共有やコミュニケーションも大切にしましょう。

情報共有やコミュニケーションが円滑に取れていなければ、トラブルが起こった時などに対応はおろか、把握することもままならない場合があります。また、進捗状況も不透明になりがちになります。

 

メンバーそれぞれの責任範囲が曖昧

メンバーそれぞれの責任範囲(役割分担)が曖昧になっていないか注意する必要があります。責任範囲(役割分担)が曖昧になっていると、どのタスクがどれくらい進捗しているかなどの状況の把握ができなくなるばかりか、メンバーからの報告も上がってこなくなります。

進捗状況がわからなければ、その時に必要な対策なども打てなくなってしまい、プロジェクトのマネジメントをしっかりと行うことができなくなってしまいます。

メンバーに責任感を持ってもらうためにも、責任範囲(役割分担)を明確にする必要があります。

 

コスト管理

プロジェクト管理は、コスト管理についても注意が必要です。与えられた予算内でプロジェクトを完了できるかどうかをしっかりと管理していく必要があります。

そのため、プロジェクト開始時にタスクを洗い出した際、タスク処理にかかるコスト(外注費)はどれくらいかかるかも算出しておくことが大切です。

また、途中でコストオーバーしないためにも、タスクをしっかりと洗い出すことも大切です。プロジェクトが進捗している途中でタスクの漏れが発覚した場合、コストオーバーする危険性が高まります。

そのため、プロジェクトがスタートするタイミングでは、タスクの漏れに注意し、どれくらいのコストがかかるのかを漏れがないように算出するようにしましょう。

 

タスク管理

タスク管理にも注意が必要です。タスク管理が甘ければ、プロジェクトの失敗に繋がりやすくなります。コミュニケーションや情報共有も大切ですが、あくまでサポートだと捉えましょう。本質的にはタスク管理がしっかりとできていることが大切です。

「何を」「いつまでに」「誰が」を押さえることがプロジェクト進行管理の基本です。そこが甘くなってしまうことで、スケジュールの遅れや品質の低下を招くことに繋がります。

 

ドキュメント管理

プロジェクト管理において、ドキュメント管理にも注意が必要です。ドキュメントはプロジェクトが進むほど内容が更新されていきます。そのため、ドキュメントをローカルで管理している場合、バージョン管理や履歴管理をしっかりと行う必要があります。バージョンは常に最新を保ちながら、プロジェクトメンバーに共有することが大切です。

また、メンバーそれぞれがローカルでドキュメントを保存してしまうと、どれが最新のバージョンであるか混乱してしまう可能性もあります。しっかりとルールを定めて運用していくことが求められます。

重要な情報や意思決定の内容がドキュメントに含まれている場合はしっかりと共有するようにしましょう。

 

タスク作業時間の見積もり

タスクの作業時間の見積もりにも注意が必要です。タスクの作業時間を見積もる際は、過去の実績を参考にすることもあれば、作業メンバーにヒアリングして作業時間を割り出すこともあるでしょう。ここで注意しなければならないのが、ヒアリングです。

ヒアリングで作業時間を割り出す場合は、回答する人によってばらつきがあり、正確性にかけることを知っておかなければなりません。
少なく見積もりすぎる人もいれば、多く見積もりすぎる人もいます。

作業時間は、基本的には多めに見積もっておくと大きな失敗には繋がらないと言われています。「大体これくらいであるだろうという時間」に対して25%〜50%加えること良いと言われています。


 

適切にプロジェクト管理を行った時の効果

ここまで、プロジェクト管理の進め方や注意点をみてきました。ここからはプロジェクト管理を適切に行った場合、どのような効果があるのか見ていきましょう。

 

生産性の向上

プロジェクト管理を適切に行うことで、生産性の向上が見込めます。プロジェクト管理を行うことでチームメンバーは何をすべきかを明確に把握することができるようになります。

その結果、適切な役割分担やリソース配分が可能になり、時間やリソースの無駄が削減され、生産性向上に繋がります。

 

コスト削減

プロジェクト管理によって役割分担やリソース配分が適切に行われることでコスト削減も見込めます。無駄に発生していたコストを割り出せるだけでなく、コストの最適化も目指せます。

プロジェクト完了までのタスクが細分化・可視化されるため、必要なコストを正確に見積もることができるだけでなく、コストの見直しも行うことができます。

 

品質の向上

プロジェクト管理を行うことで、プロジェクトが開始する時点で、「何をいつまでに完了しなければならないのか」「1つのタスクに対してどれくらいの時間が与えられているのか」が明確になっています。

そのため、十分な時間を確保し、適材適所で人材をアサインすることもできるため高い品質でのプロジェクト完了が目指せます。

 

納期の遵守

プロジェクト管理にはスケジュールの管理も含まれます。事前にタスクを洗い出し、タスクごとの所要時間も見積もることで、納期に遅れることがないようにプロジェクトの進捗管理が行われます。

また、事前にリスクや不測の事態を予測することもできるので、納期に遅れるリスクを抑えることができます。


 

まとめ

プロジェクト管理を経験する人のほとんどは、プロジェクト管理に関する知識を事前準備する間もなく、プロジェクト管理を経験することでしょう。そして、さまざまな失敗を繰り返しながらプロジェクト管理の方法を身につけて行っているのです。

しかし、プロジェクト管理のほとんどの事は、事前に知っておけば大きなミスなく進めることができることばかりです。

ここで紹介したプロジェクト管理の方法は基本的な内容です。あとは、プロジェクト毎のケーススタディでプロジェクト管理の感覚を学んでいく必要があります。

プロジェクトそのものは生モノです。一つとして同じモノはありませんので、日々の学びや積み重ねが大切です。

 

作業時間を正確に算出

プロジェクトの進捗管理においてポイントになるのが、「タスクの洗い出し」と「作業時間の見積もり」です。特にタスクの作業時間の見積もりは、経験を積んでいくことで感覚的に身についていくものです。

「感覚的なものは、人によってブレるんだよなぁ…」
「もっと正確に算出できないかなぁ…」

より、正確にメンバーの作業時間を把握したい人にはQaseeがおすすめです。

Qaseeは実データを自動取得するので、メンバーの都度入力は不要。マネージャーやリーダーも作業時間の集計を行う必要なく、作業時間の把握や業務コストの算出が可能です。

データは自動で取得されるので、入力の手間や集計ミスも防げます。また、取得されたデータはプロジェクト毎に自動で仕分けることも可能。プロジェクト毎にどれくらいの時間がかかっているのかも把握することができます。

また、メンバーの稼働時間を割り出せるのでプロジェクトの予想コストまで把握することができます。

詳しくは下記バナーから公式ホームページをご確認ください。

 

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