マネジメント能力の向上する方法を解説!能力を高めるための考え方

マネジメント能力の向上する方法を解説!能力を高めるための考え方

部下を指導する立場や、昇進に伴い管理職になると高いマネジメント能力を要求されますが「どうすればマネジメント能力が向上するのだろう?」と悩んでいるのではないでしょうか?マネジメント能力を高めるためには、個々のスキルの向上や考え方のアップデートが必須です。

そこで、今回は以下3点について解説します。

・マネジメント能力を高めるための方法とはなにか?
・マネジメント能力はどのようなスキルからなるのか?
・マネジメント能力を向上させるための考え方とはなにか?

ぜひ、この記事を参考にマネジメント能力が向上する方法と考え方を理解していきましょう。

マネジメント能力を高める方法

ここでは、マネジメント能力を向上させるための方法を以下の3つのポイントに分けてご紹介します。

・視座を高く持つ
・問題解決力を向上する
・コミュニケーション能力を鍛える

どれも社会人としては必須の能力ですが、それぞれを鍛えることでマネジメント能力を高めることに繋がります。

視座を高める

「視座を高める」とは自身のポジションからの視点ではなく、経営者など、自身のポジションより高い視点で考えることです。上司や経営者、取引先が何を求めているのか、業務やプロジェクトの目的や目標はどのようなものなのか、それぞれの立場から考えることで物事を俯瞰して判断できるようになります。

他の部署やポジションや取引先によって変わる状況や事情、目的を理解したり、想像できるようになると仕事の進め方や気の配り方が変わっていきます。

例えば資料の作成時には、自身の視点ではなく相手が見たい情報は何かを意識し、何かを伝える時には相手の立場に立って伝え方を選ぶことが大切です。
より高い視座、広い視野で自身の業務やチームを把握しなければ、最終的な目的や目標にフォーカスし柔軟な発想で仕事に取り組めません。

自身のチームやプロジェクトに求められている結果は何かを正確に理解していれば、人材育成の方法や仕事の進め方に違いが現れます。

問題解決力を高める

問題解決力とは「問題を解決する」ための能力です。問題や課題を正確に把握し、解決するための選択肢は何か、結果として考えられることを想像し、具体的な解決策を計画、実行していくまでの総合的な力を指します。

この問題とは、突然出てくるトラブルだけでなく、今後発生する可能性がある問題や達成するための目標などです。

問題解決力を高めるためには、まず問題や課題を見つける癖をつけます。いつもの業務の目的を明確にし、方法を疑い、それが続いた場合に起こりうるリスクを考えることで問題を事前に把握できるようになります。

次に必要な能力は論理的思考です。論理的思考とは、複雑になりがちな問題を整理し、体系的に理解するための思考法です。問題となりうる業務の背景や目的を明確にし、起こりうる問題を具体的に挙げます。

解決策を考える時には、できるだけ具体的に提示し、それが実行可能か、新たに考えられる問題は発生しないかも合わせて考えます。この時に一番重要なことは、問題の本質を常に念頭に置いて整理、解決することです。

最後に重要なことは、考えた解決策を実行し結果を得ることです。実際に行動しなくては結果もわかりませんし問題は解決しません。新たな問題が出ればまた同じように解決していくことで確実に状況を改善できます。

コミュニケーション能力

マネジメントする中で避けて通れないのが、人とのコミュニケーションです。コミュニケーション能力とは、一方通行ではなく相互に意見や情報をスムーズに伝える能力のことです。

自身の周りとのコミュニケーションを円滑にできれば、業務をスムーズに進められ、不要な衝突や不満からくる業務の停滞や、不要な作業からも解放されます。さらに自分以外の人間関係や他のチームとの関係性を正確に把握しておくことで、より効率のよい業務方法や人材育成に活用することも可能です。

コミュニケーションと一口に言っても、その方法は様々です。相手に正確に伝えるための言葉の選び方も大切ですが、相手からも話しやすい環境を整えて、最後まで話しを聞くことは信頼関係を構築するためにも重要な要素となります。
普段から質問や確認をしながら相手の話しを最後まで聞くことを意識しましょう。

さらに大切なことは声のトーンや表情、ボディランゲージです。挨拶や会話では資料ではなく相手に体と顔を向け、相手に聴いている態度を示すことで会話をスムーズに進められます。

マネジメント能力を構成するスキル

マネジメント能力は管理する能力ですが、その能力を構成するスキルは多岐に渡ります。ここでは、以下の7点のスキルについてご紹介します。

・分析、問題解決力
・リーダーシップ・意思決定力
・コーチングスキル
・ファシリテーションスキル
・アセスメントスキル
・プロジェクトマネジメント力
・テクニカルスキル

分析力、問題解決力

前述した通り、問題解決力や分析力はマネジメントするためには欠かせません。自身のチームの業務やプロジェクトに問題、想定できるトラブルやリスクがないかどうかを先回りして把握しておくことで、任せられる業務やフォローする範囲も自然に判断できるようになります。

チームや部下の目標を達成するための道筋を提示、もしくはアドバイスやサポートすることで、より確実に目標を達成させることもマネジメントの一環です。
自身で事前に問題や課題、その可能性を把握しておけば、解決のための案を素早く判断でき、それを繰り返すことで安定したチーム運営にも繋がります。

昇進し部下が増え、任される仕事が増えるたびこの能力はより重要になります。

リーダーシップ・意思決定力

役職やプロジェクトリーダー職を任されると、求められるのがリーダーシップと意思決定力です。チームを率いて業務をスムーズに進めるには、業務を的確に振り分けて、トラブルや課題を解決し、メンバーの意思を確認しながらチームの方向性を決める必要があります。

リーダーや役職などの責任者であれば、重要な局面でもその時の状況やチームや会社の意思、利益、その後のことまで加味して冷静に判断する必要があります。

そしてそのためには業務以外にも知識を持ち、他者の意見を聴くことが大切です。

コーチングスキル

チームメンバーのパフォーマンスを引き上げて、人材育成を進めるためにはコーチングスキルは欠かせません。コーチングとは、部下の能力や可能性、希望を発揮、実現できるように、部下の意思決定に基づき積極的に取り組めるようにコミュニケーションを通してサポートすることです。

コミュニケーションを通して部下の自主的な成長をサポートし、部下が自分の力で達成していくことで、自信や自主性を育むことができます。

さらに、コーチングの過程で 良好な人間関係と信頼を構築できれば、成長だけでなく日々の業務もスムーズに進められるでしょう。

ファシリテーションスキル

ファシリテーションスキルとは、業務やプロジェクトなどが滞りなく進むようにコミュニケーションを図るスキルです。必要に応じて意見を集め、会議や業務の進行をし、目標達成のための合意を得て実行できるように構造化する必要があります。
このスキルは会議だけでなく日々の業務でも求められます。

例えば、業務の進捗管理、調整、業務全体の進捗度を可視化するなど、社内や取引先との調整もファシリテーションの1つです。これらはより全体を把握している責任者だからこそできることです。

このファシリテーションスキルが高ければ高いほど、会議や業務がスムーズに進むため、マネジメントするポジションにいるならばこのスキルは欠かせません。

アセスメントスキル

アセスメントスキルとは、人材育成やマネジメントするポジションであれば避けて通れない人事評価を正しく行い、人材育成を進めるためのスキルです。
改善するべきポイントや目標だけでなく、部下の仕事における適正や能力、癖、長所、性格を適切に評価します。

普段から細かくコミュニケーションを取り、行動や仕事の癖を知っておくことで、根拠と納得感のある評価が可能です。

さらに、ここで円滑にコミュニケーションをとり、正しく評価することでその後の人材育成をより無駄なく進め、チームやプロジェクト運営の円滑化にも貢献します。

プロジェクトマネジメント力

プロジェクトマネジメントスキルは、何かのプロジェクトを任されたときから、人員やスケジュール、予算管理を中心に1つのプロジェクトを達成するために調整、推進していくためのスキルです。

もちろん、基本のマネジメント能力と同じくコミュニケーション能力や問題解決力も求められます。その中でも一番の違いは新しく立ち上げるプロジェクト全体を理解し、それを達成するためのすべてを管理、調整しなくてはならない点です。

基本的に新しいことに取り組むことが中心ですので、予測できないトラブルや要望にも対応できる柔軟性も合わせて求められます。

テクニカルスキル

テクニカルスキルは職種や業種によって変化しますが、業務を進めるために必要な技術や専門知識、取引先の業務内容など、業務に関わる知識や技術全般を指します。

新入社員や指示を受ける人であれば自分の業務に関わる知識だけあれば問題ありませんが、管理職であれば、最低限どの作業にどんな技術や知識が必要なのかを把握しなくてはなりません。

部下や取引先からの質問に答えられなければ信頼を得るのは難しく、反対に業務に関わる全体の知識や分からないことを誰に確認するべきかを正しく把握していれば、チームも安心して作業を進められます。

マネジメント能力を高めるための考え方

上記で紹介していたスキルの向上はもちろんですが、それらのスキルの向上のためにもマネジメントする上で大切な考え方を身に着けることも大切です。

ここでは、ディズニーストラテジーとポジションチェンジの2つの考え方やスキルについてご紹介します。

ディズニーストラテジー

ディズニーストラテジーは、ウォルトディズニーが成功した考え方と方法をロバート・ディルツという人が体系化したものです。
ディズニーストラテジーでは、夢や目標を叶える為に3つのポジションからその夢や目標を考えます。

そのポジションは、以下の3つです。

■ドリーマー
ドリーマー(夢想家)のポジションでは、夢は何か、何をしたいのかについて、非現実的なことでも関係なくただ理想や夢について考えます。たとえリスクが伴うことでも、このポジションではそれらを気にせずに考えることができます。
例えば、新しい広告のプロジェクトの目標に対して、予算や規格、実現可能かどうかなどを気にせずに、作りたい広告や見たい広告をまずリストアップしてみましょう。

■リアリスト
次はリアリスト(現実家)のポジションです。このポジションは、夢や目標の達成のために何をするべきか、何ができるのかを現実的に考えます。
ドリーマーが考えた夢や理想も、リアリストが実現可能か判断し、妥協点や代替え案を提示し、現実的な計画を考え実現に向けて行動します。
ドリーマーが考えた広告案をできることとできないことに分け、動画であれば既定の時間に収まるのか、広告として成り立つのか、予算や撮影方法を検討し実際の企画書や計画案を作成するのがリアリストです。

■クリティック
最後のポジションは、クリティック(批評家)のポジションです。ここでは、リアリストが考えた計画に対するリスクやコスト、ステークホルダーへの配慮を含めて批評していきます。
リアリストが作成した企画書などに対して、取引先やお客様などにどう伝わるのか、広告としての費用対効果、コンプライアンスやクレームの可能性についてなど総合的に判断していきます。
細かい課題の抽出や、必要に応じて代替え案も考えることもクリティックの役割です。

ポジションチェンジ

ポジションチェンジとは、自分と相手と第三者の立ち位置を変えることで、相手や第三者の視点から物事を考えるコミュニケーションスキルを指します。
このスキルを鍛えるためには、実際に相手がいると仮定して自分の意見をアウトプットし、その後相手の視点で意見を受け取りどう感じるのかを考え、最後に第三者から両者の意見がどう見えるのかを考えます。

これは自分の意見がどう聞こえるのかを想像するだけでなく、実際に体感することでコミュニケーションの問題点を見つけ、そして相手への理解を深めるためのスキルです。

この練習を何度か繰り返すことで、問題を解決するためのヒントや方法を多角的に捉え、冷静に判断できるようになります。

まとめ

社会人に必須のマネジメントスキルですが、管理職となると求められるスキルの高さは大きく変わります。

責任も大きくなる中で、自信を持って日々の業務やマネジメントに携わるためには、マネジメントのための一つひとつのスキルの習得やアップデートは必須です。

考え方や意識が変わることで伴う結果は、自分だけでなくチームの士気や自信にも繋がります。マネージャーとしての役割やスキルを正しく理解して、働きやすく結果が伴うチームを作っていきましょう。

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