マネジメントの仕事内容・必要な力・信頼されるマネージャーとは

マネジメントの仕事内容・必要な力・信頼されるマネージャーとは

「マネージャーになったけど、具体的にどのような仕事をすればいいのか」
「マネージャーに必要な知識やスキルもよくわかっていない。信頼されるマネージャーになるためにどのような行動をすればいいのだろうか・・・」

このように悩んでいませんか?そこでこの記事ではマネージャーの具体的な仕事内容やマネジメントに必要な力についてお話しします。また、信頼されるマネージャーの条件についても解説します。

マネジメントにおける仕事内容

マネジメントにおける仕事は経営資源(会社経営に必要なリソース)を把握し、自組織の目標達成のための「目標管理」を行い、業務進捗管理と同時に自組織所属の社員のメンタルケアや人材育成が主な内容になります。

経営資源の把握

マネジメント業務を成功させるには、まず、経営資源の把握から始めます。経営資源とは会社に利益をもたらす存在、事業展開のための資金、オフィス環境を維持・改善するものを言います。

会社が利用できる主な経営資源は人・物・資産・情報・時間・知的財産であり、これらを有効活用することでマネジメント業務が成り立ちます。

自分がマネジメントする組織を円滑に回すため、どのような経営資源が必要になるか把握することが大切です。

経営資源の把握ができていないと、マネジメント業務遂行中に必要なモノを探すための不要な手間や時間がかかることでスムーズな組織管理ができなくなります。マネジメント業務開始前には必ず経営資源を把握しておきましょう。

目標管理

目標管理とは、自組織所属社員に業務に対する目標を決めてもらい、その達成率や進捗に応じた人事評価や仕事を管理することを言います。目標管理は社員のモチベーション向上・評価のしやすさなどが特徴でマネジメント層などにメリットのある手法です。

マネージャーとして目標管理する場合求められることは社員が自主的に設定する目標に対し、モチベーションの維持やサポートをしっかり行い目標達成できるよう導くこと。

また、フィードバックによるコミュニケーションを行い、社員のスキルアップ向上にも目を向けてあげることも大切です。

業務進捗管理

業務進捗管理とは、作業計画と実際の作業にズレはないか把握することを言います。マネージャー業務の一環である業務管理では適切な業務進捗かどうか常に把握し、問題・課題の把握と解決策を講じることが求められます。

適切な業務進捗管理ができていないとスケジュールの遅延や人件費の増大、組織全体の利益損失に繋がる可能性が高くなりますので、進捗管理はしっかり行うことが重要です。

マネージャーは業務遂行のため、社員同士の情報共有やタスクの細分化、作業の可視化などを取り入れ業務が円滑に進むよう、コミュニケーション環境の構築も求められます。

チームマネジメント(チームビルディング)

マネージャーは自組織で定めた目標を達成するため、社員の働き方の調整や仕組みを作り、社員ひとりひとりが最大限の能力を発揮できる組織へと導くことが必要になります。自組織をまとめあげるチームマネジメント業務はマネージャーにとって大きな役割のひとつと言えるでしょう。

組織内における社員はそれぞれ個性があり、能力やスキルも様々です。自組織で設定した目標を達成するためには、社員の個性や能力を的確に捉え、どのような組織作りができるのかを考え社員全員がストレスなく行動できるチームを作る必要があるのです。

また、マネージャーは社員同士が円滑に行動できるよう、社員の意見や考えを受信し組織内を調整していくことも大切です。

部下のモチベーション管理(メンタルケア含む)

業務の目標達成を実現するには部下のモチベーション管理も大切です。マネージャーは管理下社員が自発的に業務に取り組んだり、業務改善を行いながら業績につなげたりなど、仕事に対し情熱を持てるようサポートしなければなりません。

与えられた業務に仕方なく取り組む社員は動機づけ(モチベーション)が低く、結果に対しても達成感や充実感を持てていない状態です。

マネージャーは個々社員の業務に対する姿勢を注視し、モチベーションが低下している部下に対し面談をしたり、メンタルケアを実践したりするなどでモチベーションアップを図ることが大切です。

業務目標達成は社員の自発性による行動がとても重要であることを認識し、マネージャーは日々、部下のモチベーション管理を心がけましょう。

人材育成

人材育成はマネジメント層には欠かせない業務であり、良い人材を育成できるかどうかでマネジメント能力が決定してしまうと言っても過言ではありません。自組織の目標達成には社員それぞれ役割分担があり、求められる知識やスキルも異なります。

目標達成を容易にするには優秀な人材確保が必要ですが、自組織以外に人材を求めるのではなく、所属する社員の能力や適性を見極め組織内で優秀な人材を育成することが重要です。

目標達成には優秀な人材が集まるチームの存在が不可欠であり、強いチームの形成は組織内で育成された人材の登用が最適と言えます。

また、優秀な人材を育成するための環境作りもマネージャーの大きな役割です。

マネジメントに必要な力

マネジメントに必要な力は自組織内の目標達成における状況の見極めと判断、方針や方向性を明確に示すための意思決定力などがあります。マネージャーは業務全体の流れ、社員の思考や行動を把握し臨機応変に決断していく力が必要なのです。

状況判断力

マネージャーは組織内状況の全体の流れや社員の動き、周囲の流れなど幅広くとらえ、常に広い視野で状況を見る必要があります。現在の状況のみでの判断ではなく、その先の結果まで見据え最適な選択肢を選ぶ状況判断力がマネージャーに求められます。

例えば組織内で、ある業務の目標設定をした場合、目標達成のための行動に意見の相違が出たとします。意見は少数派の意見と多数派の意見に分かれており、どちらも考えを変える気配はありません。

このような時、マネージャーはそれぞれの意見に対し業務の目標達成確率や難易度、社員の負担など状況を判断できる力が必要です。

また、意見の相違による社内の雰囲気の改善や社員のとりまとめも大切なマネジメント業務なのです。

意思決定力

組織をマネジメントする際、重要な判断を下さねばならない時があります。また判断する際、選択肢は1つとは限らず複数の選択肢のケースもあり、選択したことが他のマネジメント層より賛同を得られるとは限りません。

マネージャーの意思決定は事業の目標達成を左右することもあり、とても重要な仕事と言えますが状況による判断に迫られ決めることを意思決定力とは言いません。

周りの意見や状況に振り回されることなくあらゆるソースを使い、物事を適正に判断し決定する能力がマネジメントの意志決定力なのです。

マネジメント層に必要な力である「意志決定力」のレベルにより、自組織の目標達成確率が大きく変わることを認識しておきましょう。

目標設定力

マネジメントに必要な目標設定力とは、会社の経営方針・事業計画・部門における目標など上層で決められた目標を確認し、それを自組織に落とし込みチームメンバーや個人の目標に設定していくことを言います。

自組織で定められた目標は個人目標レベルまで設定しますが、組織内の目標が全てクリアできれば、結果的に上層目標も同時にクリアできる仕組みになっていることが大切です。

マネジメント層が身に付けるべき目標設定力は上層部の目標との紐づけがカギであり、自組織の目標が会社経営全体へとつながるよう押さえられていることが重要です。

自組織における目標設定の際は会社運営との連動を意識させることで、メンバーのモチベーションアップも期待できるでしょう。

評価測定力

部下を育成する際、定期的に部下の仕事の内容を評価しフィードバックの上、部下に改善点を認識してもらうことが重要です。部下に対し適正な評価をすることで、業務遂行でのモチベーションアップにもつなげられます。

例えば、部署内で高評価を受けた部下はモチベーションがアップし生産力も向上します。その社員を見て他社員も仕事意欲が向上するためマネージャーの正しい評価測定は部署全体の士気を高める効果があるわけです。

逆に評価を誤ると部下のモチベーションの低下、士気の低下を招くことにもなり、評価をした上司に対しての信頼感も大きく下がってしまいます。

マネージャーが自組織の活性化や生産力の向上を目指すのであれば、評価測定力のレベルアップは必須でしょう。

コミュニケーション力

マネジメントを成功させるには「コミュニケーション力」の習得は必須レベルと言えるでしょう。マネージャーは組織を管理し目標達成へと先導する立場で、リーダーシップをもって部下を導かないとなりません。

例えば「この仕事をして欲しい」、「期日までに目標を達成して欲しい」と命令しただけでは働かされている意識が強く、部下は動いてくれないでしょう。重要なことは部下と意思疎通を図り、部下のモチベーションアップを引き出すことであり、部下の動機づけを行うためには積極的なコミュニケーションが必要なのです。

コミュニケーション力は実践すればするほどスキルアップしますので、積極的なコミュニケーションを心がけましょう。

信頼されるマネージャーの条件

信頼されないマネージャーの組織は、人間関係も薄く、業務での目標達成も難しくなるでしょう。自組織で成果をあげるには、部下に信頼されるマネージャーでなければなりません。信頼されるマネージャーになるための4つの条件のクリアを目指しましょう。

条件1 人の話を聞く

信頼されるマネージャーは「人の話を聞くスキル」が高い人です。部下は仕事や組織、人間関係に不満を感じることがあっても上司に進んで話すことはあまりありません。部下に対し、話しをするのではなく「聞く」所から始め、相手が話し終わるまで聞くことに徹してあげることです。

話をじっくり聞いてあげることで部下は「この上司は自分を知ろうとしてくれている」と感じ、信頼感も生まれます。すると部下自ら心を開き、コミュニケーションが円滑になるのです。

条件2 質問力が高い

「質問するスキル」の高さも信頼されるマネージャーの条件のひとつと言えます。部下の話を一通り聞いたあと、部下の悩みや問題解決のための質問をしてあげます。

質問のコツは「なぜ?」と、問うのではなく、「問題の原因は?」「解決するために何をする?」など、部下に考えさせる質問をしてあげます。

相手主導の質問をすることで、部下が自分の問題に一緒に向き合ってくれる、と感じてくれるため有益なコミュニケーションになり信頼も獲得できるでしょう。

条件3 フィードバックできる

部下との会話で信頼が深まったら、次は「フィードバックスキル」が必要です。フィードバックの際、これまでの部下との会話から導き出した解決方法や意見をマネージャーの考えに沿って「自分の意見」としてしっかり伝えることが重要です。

フィードバックすることで部下に気づきを与え、部下は自発的に問題解決へ取り組みはじめます。フィードバック後はさらに部下の話を聞き、部下が迷わず仕事にあたれるようにしてあげましょう。

条件4 部下を信頼する

信頼されるマネージャーの条件の最後は「部下を信頼する」ということです。マネージャーとしての信頼を得るためには「部下を信頼し仕事を任せる」ことが重要です。

部下は仕事を任されたことにより責任感が生まれ、やりがいを感じるようになります。信頼され仕事を任されたことがわかれば、モチベーションにもつながり仕事を与えてくれたマネージャーへの信頼感も高まります。

仕事を任せることに不安はあるかと思いますが、あとは部下に任せましょう。

まとめ

マネジメントの仕事は自組織の管理、人材育成など多岐に渡りますが同時にやりがいのあるポジションでもあります。優秀なマネージャーになるためにはマネジメントにおける仕事内容をしっかり把握し、必要な知識やスキルの習得が必要です。

また、部署内で信頼されるマネージャーになるための知識を覚えても実践できなければ意味がありませんので、苦手意識があっても積極的に部下に話かけ、コミュニケーションを図り、部下が働きやすい組織を作っていきましょう。

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