人材育成には不可欠?業務遂行能力を高めるポイントや具体的な手法
ビジネスでは相手の意図をくみ取り、適切に業務を遂行することが大切です。与えられた業務をただ言われた通りにこなすだけでは、適切な業務遂行を行ったとは言えません。
そのため、マネジメントを行う立場の方からすると、業務遂行能力の高い部下を育てる方法も知りたいところです。
そこで今回は業務遂行能力とは何か、そして能力を高めるためのポイント、能力向上のために取り組むべき方法についても解説します。
仕事を行う上で大切な「業務遂行能力」とは?
業務遂行能力は、責任をもって仕事をやり遂げるために必要な能力です。一言で言えば簡単ですが、業務遂行能力には様々な要素が必要となります。例えば会議資料の作成を頼まれた場合、どんな会議なのかを聞いて、必要な内容を把握するコミュニケーション力も必要です。
また文章をまとめる力や、見やすい資料を作る能力も不可欠です。こうした業務上で必要となる様々なスキルが業務遂行能力と呼ばれます。
業務遂行能力に欠かせない2つの要素
前述したように業務遂行能力には様々な能力が必要となりますが、大きく分けると下記の2つの要素に分けることができます。
要素(1) 保有能力
1つ目は「保有能力」と呼ばれるものです。保有能力は業務遂行するために保有しているスキル全般を指します。商品知識や専門的な技能、体力や集中力、様々な経験で身につけた判断力、部下をマネジメントする力や指導力もこれに含まれます。前述した資料を作成するために必要な文章力や、見やすい資料を作る力も保有能力に当てはまります。
保有能力は日常業務や研修、自主的な取り組みなどで向上させることが可能です。人材育成でも保有能力の向上を項目に入れましょう。
要素(2) 発揮能力
2つ目は「発揮能力」と呼ばれるものです。発揮能力は自らがもつ保有能力を発揮して、結果を出す能力のことを指します。発揮能力は主にチームで取り組む業務で必要とされることが多く、雰囲気作りや組織体制の構築でも重要な要素となります。
そのため主体的にアイディアや意見を出す積極性や、周りと協力・連携し成果に結びつけるコミュニケーション力などが該当します。
業務遂行能力を高めるための5つのポイント
それでは、実際に業務遂行能力を高めるために必要となる5つのポイントについて解説していきます。ポイントを押さえて人材育成のカリキュラムにも取り入れれば、部下の業務遂行能力も向上しますので、ぜひ確認してみて下さい。
ポイント(1) 思考、分析、判断能力
まずは思考能力や分析能力、判断能力といったスキルの向上が大切です。業務を遂行するにあたっては、指示された内容を鵜吞みにするのではなく、相手が望んでいる結果や期待する効果を想像する力が重要です。
また業務達成のために必要なスキルや工数、知識なども分析し、どのような作業が必要か判断する能力もなければいけません。
ポイント(2) 5W1H
さらに5W1Hのフレームワークも業務遂行能力の向上には不可欠です。ビジネスにおいては、迅速かつ的確に、そして何より分かりやすく相手に説明する能力がなければいけません。
「When(いつ)」「Where(どこで)」「Who(だれが)」「What(何を)」「Why(なぜ)」「How(どのように)」を意識すれば、情報も伝わりやすくなります。
ぜひこれらの要素も考慮して、業務遂行能力の向上を目指しましょう。
ポイント(3) コミュニケーション能力
チームや複数人で業務を遂行する場合にはコミュニケーション能力も必要です。逆にコミュニケーション能力がないと、連絡ミスや認識違いでのトラブルにもなり、業務遂行に支障をきたしてしまいます。
コミュニケーション能力の向上は、社内メンバーや顧客との商談・打ち合わせなど、様々なシーンで業務遂行を円滑にしますので取り組んでみましょう。
ポイント(4) 責任感
業務を遂行する上では、結果を出すことも大切なので責任感も重要です。途中で業務を投げ出したりしてしまっては、業務遂行も達成できません。そのため、取り組んだ仕事を最後まで粘り強くやり遂げる責任感も、業務を遂行する上では不可欠な要素なのです。
ポイント(5) チャレンジ精神
ビジネスでは、これまでに経験したことない業務や、まったく知らない分野の業務にも取り組むことがあります。したがって、分からない事や不安な事がある業務でも、チャレンジ精神をもって取り組み、成果を出すことが求められます。業務遂行でもチャレンジ精神を高めることは重要です。
具体的な業務遂行能力を高める方法
続いて具体的に業務遂行能力を高める方法について解説します。主な方法としては下記のようなものがありますので、ぜひ社内で実践してみましょう。
方法(1) 商品知識、業務知識の勉強会
まず1つ目の方法としては商品知識、業務知識の勉強会を行うことです。商品に関する知識を深めれば、顧客への販売やアピールといった業務もよりスムーズになります。商品の特徴を明確に伝えられるようになるので売上も向上も期待できます。
また、勉強会で業務知識も学べば効率的にタスクを消化すること、いざという時の判断力を養うこともできますので、業務遂行能力の向上に繋がります。外部セミナーや社内研修などで、ぜひ勉強会を実施してみましょう。
方法(2) ロジカルシンキングの習得
2つ目の方法としてはロジカルシンキングの習得が挙げられます。前述したように業務遂行能力を高める上で、分析力や判断力、思考力は必要です。物事を体系的に整理して思考するロジカルシンキングを養えば、分析力や思考能力の習得にも繋がります。
また、問題解決力や提案力も養えるため業務がスムーズになるでしょう。こちらも人材育成専門の会社や研修会社等でセミナーや講義が行われています。
業務遂行能力は必要な要素を把握してから向上させましょう!
以上、業務遂行能力の要素や高めるためのポイント、そして具体的な遂行能力の向上のための手法も紹介しました。業務遂行能力を高めるためには個人の努力や勉強も重要ですが、会社として個人の成長をサポートする体制も不可欠です。
ぜひ、本記事で紹介した業務遂行能力を高めるためポイントも把握し、必要なセミナーや研修を実施してみて下さい!